ストレート(プレーン)のアーチワイヤーを装着することによって正常な咬合が達成できる、効率的なエッジワイズ装置はアメリカで開発され、現在では日本でも幅広く応用されつつあります。
しかし、白色人種を対象にデザインされた装置だけに、日本人の症例にそのまま用いることの問題点も指摘されてきています。
2枚のパノラマX線写真を比較してみると、白人向けに作られた装置による治療結果のアンギュレーションは、日本人正常咬合者のそれよりも強いことがわかります。
この現象は多くの臨床家が認めているところです。インクリネーション(トルク)やイン・アウト(プロミネンス)等、他の要素についても考えてみる必要があります。
前述したような観点から、1984年、 Dr. KOSAKAによって開発された画期的な装置が"日本人向けプリアジャステッド・アプライアンス"です。
まさに、日本人のデータに基づいた日本人のための装置です。
そして、その後12年間にもわたる臨床使用結果(その臨床成績は、'92~'93 日本矯正歯科学会/'97 AAO・米国矯正医会年次総会で発表)に基づいてさまざまな改良が加えられ、
OPA-K:The Oriental Preadjusted Appliance KOSAKAが誕生しました。
歯牙の基準線と点
日本人正常咬合者の口腔内と模型
日本人正常咬合者から得られた客観的データを重視しています。
症例によって異なる「歯牙移動中の傾斜や回転に対する抵抗デザイン」や「オーバーコレクション」は考慮していません。
ダイレクトボンディング方を前提とし、バンド除去による前歯部のロスト・トルクは考慮していません。
種々の治療システムに対応できるよう、汎用性を持たせています。
アーチフォームの数学的解析方法により、実際の歯牙の位置に近接したイン・アウト量を採用しています。
前歯部は、日本人としての自然なアンギュレーションが生かされています。
大臼歯部は固定を考慮し、近心へのアンギュレーションは弱めになっています。
前歯部は、日本人の平均値に近い唇側へのインクリネーションになっています。
上顎大臼歯部は、頬側への傾斜を防止すると同時にバランシングサイドでの機能時咬頭干渉を避けやすくするため、強めのインクリネーションになっています。
ボンディングベースをメカニカルロックベースに変更。
あらゆる接着材への信頼性が向上、最適なボンディング強度を保ちます。
滑らかな表面と丸みを帯びたデザインは患者さんの違和感を軽減します。
クリスタラインMBは、クリスタラインVのローフリクションをそのまま継承。セラミックブラケットの弱点であるすべりの悪さをスロット内にシリカライナーをインサートすることで、メタルスロットを超えたSuper Low Frictionと呼ぶにふさわしいすべりを実現しています。
クリスタラインMBは高純度の透光性セラミックブラケット。
他のセラミックブラケットにない強度と高い透明度を兼ね備えています。
ゴールドスロットや他のメタルインサート型ブラケットにはない審美性を実感してください。